SBGの抗体検査のニュースの個人的考察
ソフトバンクグループで抗体検査の大きな調査が行われたそうです.(NHKニュース)
無作為抽出ではなく任意提出の44066人に対して,191人が陽性だったとのこと.
検査陽性率は0.43%だそうです.
ちなみに,医療関係者か否かで分けた場合,
- 5850人が医療関係者で105人陽性(陽性率1.79%)
- 残りの38216人では,86人陽性(陽性率0.23%)
データ収集についての具体的な手順などはあまり載っていないので,
どのような集団に一般化できるのか解釈が難しいところです.
ここでは,ざっくり日本全国の会社員の集団に一般化可能と,無理やり決めつけてしまって考察を無理やり進めたいと思います.(ただここのところは慎重に考えるべきなので,以下はただの妄想に近いものかもしれません)
既感染の人が,実際に検査陽性になる確率が感度でした.
(未感染の人が,陰性と判定される確率が特異度です)
特異度はどのニュースを見ても100%に近いものなので,ここではひとまず100%にしておきましょう.
感度がいくつかわかりませんが,感度を色々動かした中で,真の既感染の人の割合をそれぞれ求めることができます.
前回やった方法を用いて実際にやってみました.(横軸は0〜5%までになっています)
なお感度が50%のところでは,既感染の割合は0.87%(95%信頼区間: 0.75%〜1.00%)と推定されました.
また医療関係者に限定した場合,感度を動かしたもとでの既感染の割合は,
(横軸は0〜12%までとなっております)
同じく感度50%と仮定したもとでは,医療関係者の既感染の割合は3.59%(95%信頼区間: 2.94%〜4.34%)と推定されました.
全体のデータはもちろん,医療関係者に限定したデータでも信頼区間はかなり狭まっていますね.
全体データでみた場合,既感染の割合も1%あるかないか,くらいではないでしょうか.どのような要因が最も大きいのかは現時点ではまだわかりませんが,感染予防対策が功を奏している可能性を示唆するようなデータだと個人的には捉えました.
私も,手洗い,うがい,3密を避けるのを引き続き頑張りたいと思います.
コロナに負けず,みんなで引き続きがんばりましょ〜!